K.Iwahashiが語るラグジュアリー論

ロレックスGMTマスターⅡ Ref.126710BLRO通称「ペプシ」ベゼル。この実用時計にジュビリーブレスレットが必要な理由

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ロレックスGMTマスターⅡ Ref.126710「ペプシ」。実用時計にジュビリーブレスレットが必要な理由







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'79年生まれ。1浪2留の追加モラトリアムを経て'05年に早稲田大学商学部卒業。 現在は金融セクターのIT部門にて(マジメに)勤務。 時計や車などのラグジュアリー、服飾、DTM、それらにまつわる書籍の記事が得意です。

HODINKEEのアーカイブからロレックスGMTマスターⅡ Ref.126710のご紹介。

バーゼルワールド2018で一番の話題となったペプシベゼル(青と赤のベゼル配色からそう呼ばれる)のGMTマスターⅡ。2018年8月頃から日本でも流通し始めていますが、流通価格は定価の2倍超の200万円オーバーと、やはり入手困難な人気モデルとなっていますね。

オリジナルモデルは1955年に発表されたRef.6542です。「ペプシ」ベゼルと誰が言い始めたかはわかっていませんが、1893年に「Brad’s Drink」と名付けられたこの飲み物のロゴは1950年に刷新されたので、まぁ自然とそう呼ばれたのでしょう。

先代のモデルはアルミベゼルを備えたRef.16710として復活しました。ステンレスとホワイトゴールド(ref. 116719BLRO 2014年〜)では前者の方がコレクターズアイテムとなっていますね。

バーゼルワールド2018で発表された新型GMTマスターⅡ Ref.126710はホワイトゴールドモデル同様セラミック合金である「Cerachrom(セラクロム)」ベゼルを採用しています。これは耐傷性もさることながら、退色することのない利点があります。先代のアルマイト加工処理されたアルミベゼルの導入は1959年ですが、これよりやや幅広の力強い印象を現行機は備えています。

ベゼルとムーブメントの刷新

そして、アルミベゼルとホワイトゴールド版が採用していたGMT機構付きのムーブメントCal.3186も新作ではChronergy escapement(クロナジーエスケープメントテクノロジー)とパラクロムヒゲゼンマイを備えたCal.3286に刷新されています。

クロナジーエスケープメントテクノロジーはガンギ車の角度の改善と脱進機の中抜きによる軽量化を、非帯磁性のニッケル合金で再設計したもので、従来の48時間のパワーリザーブが70時間に拡張されました。精度面では日差 ± 2 秒と、Cal.3186とほぼ変わりません。したがって、週末に時計を外す習慣を持つ人以外は違いに気づく人は少ないかもしれません。

ジュビリーブレスレット(Jubliee Bracelet)の起源

ムーブメントよりずっと明らかな先代との違いはジュビリーブレスレットの採用です。ジュビリーブレスレットそのものの歴史を紐解くと、1945年にDatejust(デイトジャスト)に採用されたのが最初ですが、その年はロレックス(前身のWilsdorf and Davisから起算)が創立されて40周年。結婚40周年を「Rube Jubliee」と呼ぶことから「Jubliee Bracelet(ジュビリーブレスレット)」という愛称が付いたのでした。

同時に、ジュビリーブレスレットはロレックスが初めて自社生産したブレスレットであることも特筆すべき点です。ロレックスはゲイフレアー社(Gay Frères)にブレスレット生産を委託していました(1998年に同社は吸収合併)。

ジュビリーブレスレットは駒が3小さいことで可動が滑らかであり、(手首の形により添う形状となるため)装着感が抜群に良いんですね。それに加えて仕上げの加工精度も抜群に優れています。しかし、GMTマスターⅡの(実用道具的な)性格から見て、3連ブレスのオイスターのハードな印象の方があるべき姿ではないのか、という疑問が湧きます。

HODINKEEのJack Forster氏はこう分析しましす。

ロレックスの考えを読むことはセレブロを装着したプロフェッサーX(X-MEN知ってる?)の腹を読むようなものだが、恐らくはホワイトゴールドとの外見の判別を容易にするために採用したのではないか。(中略)オイスターブレスレット(3連ブレスレット)の方を(資本主義的?に)好むだろうと言う根拠のない予想をもとに、(ジュビリーブレスを採用した)スチールモデルのセールスに微妙に悪影響があるかどうかについて、私は悪影響がないと考えている。

僕個人は2017年に登場したデイトジャスト 41(Ref.126300)のジュビリーブレスレットがいたく気に入っていて、デイトジャスト 41だけはNATOストラップに交換する気にはなれないでいます。
ジュビリーブレスレットを採用したペプシGMTマスターⅡは入手困難ですが、見つけたら即入手することをオススメします。

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'79年生まれ。1浪2留の追加モラトリアムを経て'05年に早稲田大学商学部卒業。 現在は金融セクターのIT部門にて(マジメに)勤務。 時計や車などのラグジュアリー、服飾、DTM、それらにまつわる書籍の記事が得意です。
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