デイトジャスト41の修理でロレックス社のメンテナンスサービスの秘密主義に感じたモヤモヤ感
2018年1月に購入したROLEX DATEJUST 41 Ref.126300。このモデルには2017年にCal.3135の後継機として登場したCal.3235が搭載されています。脱進機の改良と70時間のパワーリザーブが主だった変更点ですが、Cal.3135を徹底的にブラッシュアップしたこのがこのムーブメントです。
僕は新技術が好きなので、すぐに飛びついてモデル自体にはさほど興味がなかったデイトジャスト41を手に入れました。
購入直後の精度は申し分なく、+1秒程度の日差をコンスタントに維持していました。
2018年9月にアップルウォッチ4を入手すると、しばらく貸金庫の中で眠ることになりました。そして、そろそろデイリーユースに戻そうと11月頃に貸金庫から取り出してみると、やや遅れが出るようになりました。
年が明けて2019年。新年会に出席するまで渋谷で時間を持て余していた僕は渋谷にあるロレックス サービスカウンターである疑念をぶつけてみました。そう、時計の大敵「磁気」による精度不良です。
デイトジャスト41が磁気帯していました…cal.3235は耐磁性能高いと思っていますが、過信しない方が良いですね。東急百貨店のロレックスブティックで消磁していただきました。方位磁針の針がブルンと触れてあ〜 #デイトジャスト #ロレックス #磁気帯び pic.twitter.com/nGNcD1FPq0
— イワシ@腕時計メディア運営 (@Iwaxasky) 2019年1月4日
疑念は的中。すぐに消磁していただき、様子を見ることに。
それから1ヶ月、期待に反して遅れ気味で推移しました。凡そ日差△2秒ですが、ある日には十数秒遅れる日もあるようでした。これはいよいよ根本的な修理が必要だと思い、改めて名古屋のロレックス サービスカウンターを通じて日本ロレックスに点検を依頼することになりました。
2019年2月13日に時計を預け、同2月20日の日付の見積書が郵送にて届きました。そこには「ムーブメント関連技術料金 内部点検調整」として16,000円が計上され、同額が値引きされていました。つまり、保証対象の修理だということです。連絡事項欄には「原因は完成時にお知らせ致します。メンテナンス進行致しました」との一文がありました。
こうして待つこと3週間余り、2019年3月8日遂にサービスカウンターより修理完了の電話が入りました。仕事を終えて、引き取りに行くと、「一部の部品に摩耗が見つかり、当該部品の交換と注油を実施しました。」との説明を受け時計が納品されました。
磨耗した部品は何か?見積書に記載されていた原因の説明は一体どこに?この2点についての説明は一切いただけませんでした。これには相当モヤッとした感情を抱きました。
しかし、この秘密主義かつ独善主義がロレックスの社風なのです。ロレックスは資本調達を市場から行なっていない数少ない非上場企業でもあります。情報公開に対する姿勢は自ずと消極的になることは当然といえば当然のこと。
そうなると、こちらも勝手に憶測するのですが、考えられるのはCal.3235の設計不良です。しかし、同様の事例は海外含め見当たりません。構造的な欠陥とするのは無理があります。僕は時計を着けたまま運動したり、水に浸けることもありません。極めて丁寧に扱っている方だと自覚しています。
現在、僕のデイトジャスト 41は日差+1秒で、順調に動いています。この精度がいつまで維持できるのかわかりませんが、この不安感が修理完了時の十分な説明で少しでも緩和できていたことならば、ロレックスはやはり詳細を説明すべきだと思うのが正直なところです。
この一件でロレックスを全否定してしまうナイーブな心は持ち合わせてはいませんが、ゴルゴ13みたいな仕事の流儀は現代のビジネススタイルに合わなくなってきているのではと思うのです。
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