クリスマス・イブは山下達郎ザンマイ “OPUS ALL TIME BEST 1975-2012”

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これまでちゃんと山下達郎(以下御大)を聞いていなかったことを反省。久しぶりにCDを買わせていただきました。ホント勉強不足です。

このCDには御大自ら解説を入れた60Pのブックレットが付いてくるのです。CDというオールドメディアの尊さを感じました。全曲リマスタリング。御大のレコーディングエンジニアリングの真髄が詰まった3枚はまさに珠玉。

DISC1:

4# WINDY LADY
何と、矢野顕子のツアーベーシストであるWILL LEE他NYCのスタジオ・ミュージシャンのハイレベルな演奏が聴けます。 弱冠21歳の御大もさすがに腰が引けた様子。

5# PAPER DOLL
矢野顕子の2001年のカヴァーが大好きなPaper Doll。20代特有のペシミズムを表現した楽曲だそうです。エレピが坂本龍一なのも驚きです。

9# BOMBER
いわゆるDISCOサウンドですね。ゴリゴリのベースサウンドが体を揺らします。

13# RIDE ON TIME
今の御大のサウンドを決定づける象徴的な曲。このリゾート感!

DISC2:

4# スプリンクラー
特徴的なリフは何と大正琴!青春時代から今に至るまで地下鉄表参道の地下道を潜り続ける僕には何とも言えない感慨深い曲です。切ない。でもこの胸の高まりはなんだろう。

10# 踊ろよ、フィッシュ
これほど明るく、そして悲しい曲を僕は知らない。転調した瞬間胸がギュッと締め付けられる。独りきりのイブの安っぽい感傷なのだろうか?

11# 蒼氓(そうぼう)
この曲を聴くと、なぜ角松敏生が偽・山下達郎と呼ばれるかを理解できる。この曲のコード進行は角松敏生の1991年「All Is Vanity」の中の”WHAT IS WOMAN“を彷彿とさせる。

DISC3:

残念ながら90年代末から2000年代の曲で印象に残るものはない。御大も長く不作の時代と認めているようです。

全体的な感想など

カルフォルニアワイン「OPUS ONE」を深く愛する御大にしてこのアルバムタイトル。熟成のサウンドが味わえます。少しハイが刺さる録音特性ですが、歳とともに衰えた聴覚にはちょうど良いかもしれません(残念ながら耳の良さには自信のあった僕も最近は衰えを感じています)。

ちなみにこのアルバムの写真で山下達郎が身につけているトノー型の腕時計はBreguet(ブレゲ)ですねぇ。どうでもよい情報ですが。

 

 

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