Focal Listen Pro

DTM用モニターヘッドホンにFOCAL Listen Professionalを導入しました。

DTMを楽しむ上で不可欠なのが、モニター環境です。僕は長らくBA(バランスドアーマチュア)型のイヤホンATH-IM03を使用してきました。音質には大変満足しているのですが、耳道に入れっぱなしは疲労感が出てくるんです。

そこで、パワードモニター(スピーカー)の導入を検討しました。仏FOCAL社のSHAPEシリーズなんか良さそうじゃないですか!

ただ、待てよ。ウチには1歳にも満たない子どもがいるし(深夜作業できない)、外出先で編集作業したい時に持って行けないじゃんと考えたら、密閉型のヘッドホンを選んだ方が良いと思い直しました。奇しくも検討していたFOCAL社から新しいモニターヘッドホンが発売されるということで、発売日に購入。税込38,000円でした。

デザインはさすがフランス製で、洗練されています。クロージャー(筺体)はブラスト加工されたプラスチック製です。

肝心の音ですが、今まで使ってきたオーディオテクニカATH-IM03と似たモニターライクな傾向は同じ。ただ、低音の伸び(サスティン)がハッキリ聞き取れるのは密閉型ならではですかね。高音はATH-IM03ほど刺さらない感じがして好感。ただ、こればっかりは好みです。若い頃はキラキラした高音が好きだったのですが、歳を重ねると低音ブリブリが好みに変わってきたので。

シンセ好きならわかる話ですが、RolandではなくてKORGの音です。目立たないけど抜ける感じです。解像度がくっきりしているわけではないのですが、自然と分解して聞ける感じです。わかるかなぁ?

ダイナミックレンジは広いと思います。僕がオーディオ環境のテストに使用するのは矢野顕子の2001年のアルバム「Home Girl Journey」の「電話線」1分:33秒付近です。このアルバムはピアノ弾き語りだからか、ピアノにコンプ(ダイナミックレンジを圧縮する処理)がほとんどかけられていません。したがって、機器側のダイナミックレンジがプアだと音が割れるんです。Listen Professionalはこのテストでは合格。若干音にクラックが入る気がするのですが、よほど注意しないと判らないレベルです。

EDM、オーケストラ、ジャズ、フュージョンなど手持ちの音源を鳴らしましたが、印象は変わらないです。

DSCF4164

TRSと3.5mmを簡単に入れ替えできるので、便利です。今回のモニター環境はDTM用ということで、USBオーディオインターフェースApogee DuetからiTunesの音源を再生しました。

DSCF4165

ブリッジには「LISTEN BEYOND」というクレドが刻印されています。側圧はかなり強いのですが、不思議と耳が痛くなりません。僕は今回の試聴に6時間費やしましたが、全く苦痛ではなかったです。

DSCF4150

イヤーパッドは赤いベロア。アルカンターラ調の合成繊維です。蒸れが生じにくくて夏でも不快になりにくそうです。交換用のイヤーパッドいくらするんだろう?

遮音性は抜群に良いです。音源を再生すると、外部の音は全く聞こえなくなります。音漏れも十分対策されています。

DSCF4168

ケースが意外と高級感ありです。ハンドルまで付いていて移動のお供にも。

DSCF4167

収納はこのような歪な形に。

DSCF4169


驚いたのが、モバイル用のプラグが追加されていること。しかも、PAUSE/PLAYのリモコン、マイク付きです。早速iPhoneに繋いでみましたが、ボリュームを上げるとかなり締まった音になります。逆に落とすと、中域が若干暴れた感覚に。モバイル機器との接続にはポータブルアンプを介在させた方が良さそうです。

DSCF4170


こちらはマイクです。密閉型ヘッドホンのプラグとは思えないほど色んな機能がテンコ盛りです。

以上、購入して間もないレビューです。今後のエイジングで変化してくる面もあるでしょうが、DTMerには特にオススメしたいヘッドホンです。

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。