K.Iwahashiが語るラグジュアリー論







徳島の名品 『ghoe(ゴエ)』本藍染革indacoの総手縫いキーケースを入手しました!

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'79年生まれ。1浪2留の流浪期を経て'05年に早稲田大学商学部卒業。 現在は金融業界で会社員として勤務。英文翻訳が得意。 ラグジュアリー全般に関する考察と海外発の腕時計情報をいち早くお届けします。

先日、初めて地元の銀行で貸金庫を契約してきました。

それなりに増えてきた時計コレクションの収納が主目的ですが、重要な書類であったり、印鑑だったり意外と大人として持っているものが多くなっていて自分でも驚きました。

それでも、今の時代の貸金庫は便利で、個室の入室もカードキー、金庫も自動で手元に届けられるなど人を介することもなし。平日はもちろん土日祝日も利用が可能なので、可用性も確保されています。

ただ、ひとつ。金庫を開けるには鍵が必要なんですね。こうして管理すべき鍵がまた一つ増えてしまいました。

僕はここ5年間、ボッテガヴェネタのイントレチャートのカーフのキーケースを愛用してきました。ところが、キーフォブ(金属部分)に車(マツダ)のキーが入らなかったり不便に感じることも多かったので買い換えることに。

鍵が時計に当たらないようにキーケースはもちろん革製。それも今回は手縫いで作られたキーケースが欲しいと思いました。革製品の縫製はミシン縫いと手縫いの2種類あって、前者で作られたものが圧倒的に多いですし、ミシン縫いにも技術の修練が必要です。しかし、手縫いには部位によっての力のかけ方に微妙な差をつけることができたり、ほつれた時の補修のし易さ、見た目の美しさに利点があります。

とはいえ、当然ミシンより手縫いの方が時間がかかるもので、エルメスの革手袋を例にとると、ミシン縫いだと片手30分に対して、手縫いは2時間と生産性の開きが4倍にも及びます。

付き合いのあるFugee(藤井鞄店)やOrtus(オルタス )さんでフルオーダーのキーケースを作るのも選択肢ですが、数年待ちする気合いがちょっとなかった時に、既製品で総手縫いの革小物を作る徳島県徳島市の革工房ghoeと出会いました。

ghoeは田岡亮祐氏が2012年に創業した革製品の工房。田岡さんは1988年生まれということで、まだ大変お若い職人さんです。お若いのですが、近年は官公庁主催のイベントや百貨店などの出展で精力的に活動されており、数年前から注目していました。

最近ではふるさと納税の返礼品としてもセレクト可能で、それをきっかけに顧客がリピートすることも多いだろうと思います。

どんな小物も総手縫いで作るというのも驚きですが、革そのものの『創造』してしまうイノベーティブさも凄いのです。その真骨頂が古庄紀治氏とのコラボーレーションで生まれた天然灰汁発酵建てんねんあくはっこうだあい染めのトスカーナ産牛革「indaco」です。

そして、このindacoを使ったキーケースの在庫がたまたま残っていたので、入手することにしました。
届いたばかりで、革がまだ硬いのですが、想像以上に肉厚で丈夫そうな革質。藍染の革ですが、今はブラックに近いです。手縫いのピッチの細かさとコバの処理が締まっているので、凝縮感があって好きですね。

マツダのキーも大きめなリングに通せば難なく収納できました。これで、僕の今までのキーケースに対する不満は解消。内側には『ghoe』の刻印がみとめられます。

ghoeのキーケースを見た瞬間、2000年代初めに南青山で購入したHenry Cuirの2つ折り財布のことを想い出しました。それくらい人の手の温かさが感じられるのです。
何より気に入っているのは、リング金具が飛び出しても革と干渉しないことです。金具がコバを傷めてしまうことがありません。この配慮は細やかで嬉しいですね。
もちろん、マツダのキーも一番左に配された大きなリングに通せば取り付けることが可能です。キーの底がケースからはみ出してしまうこともありません。
実はこのindacoシリーズは、薄い藍色に経年加工した「八方揉み」が2018年10月に登場しました。
下は今回僕が購入した通常のindacoで藍色に染め上げていますが、陽光の下でも黒に近い色合いです。ところが、縦横斜め全方向からの手揉みした『八方揉み』は実に透明感のあるターコイズブルーに変化しています。おそらく、僕の持つindacoも数年後このような色に変化するのでしょうが、ショートカットしたい方はこちらを選ぶと良いかもしれません。

さらに、このキーケースは入手が難しいと言われるスイスのamiet社製のキーリングコンポーネントを採用していて、自分でリングの付け替えが可能です。6個付いているのですが、必要に応じ、取り外すことも簡単にできます。僕はとりあえず3つあれば事足りるので、3つ外して保管しました。

ghoeは若いブランドです。その手仕事からは、荒削りだけどもほとばしるエネルギーを感じます。年を追うごとにもっと素晴らしい作品が生まれるでしょう。バリエーションは限られますが、鞄作りも手がけられているようですので、今後の展開も非常に楽しみです。

indacoのエイジング(経年変化)を楽しみながら、次に手に入れるべき作品を夢想しています。

そして、当ブログを読んでいただいているとの田岡さんからのお手紙、とても嬉しかったです。質の高い情報をお届けできるように精進したいと身が引き締まる思いがしました。

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'79年生まれ。1浪2留の流浪期を経て'05年に早稲田大学商学部卒業。 現在は金融業界で会社員として勤務。英文翻訳が得意。 ラグジュアリー全般に関する考察と海外発の腕時計情報をいち早くお届けします。











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