【SIHH2019】ジャガールクルト マスター ウルトラスリムにブルーエナメル文字盤を持つ複雑機構3モデルが登場!
SIHH2019(ジュネーブサロン)で、Jaeger-LeCoultre(ジャガールクルト)はホワイトゴールドケースのマスター ウルトラスリムに3モデルの複雑機構を与えました。どのモデルも放射状のギョーシェにブルーのエナメルダイアルを持ちます。
そして、どのモデルも共通した改良点があります。それは、パワーリザーブが従来よりも延長されたことです。
僕もこのマスター ウルトラスリムの根強いファンで、2017年にリザーブ・ド・マルシェを入手しましたが、薄いながら、複雑な面を組み合わせたケースは惚れ惚れとするほど素敵ですし、文字盤のスノッブな雰囲気も好きでした。しかし、パワーリザーブが40時間+αが唯一の不満点であったので、ジャガールクルトがその欠点を潰したのは大いに賞賛に値することだと思います。
トゥールビヨン
デイト表示付きのトゥールビヨンは40mm径、12.13mm厚のケースに収められた非常にコンパクトにまとまっています。シャープなドーフィンハンド(針)に細いアプライドインデックス、ギョーシェ模様の突き刺さるような印象とは対照的に縦に並んだ2つのサブダイアルはある種の安心感を与えてくれますね。
ジャガールクルトのムーブメントは素っ気ない仕上げになる傾向があるのですが、既存の978から進化した978Fはサンレイ仕上げが施されており、審美性が増しています。
パワーリザーブは従来の38時間から48時間に延長され、実用的な域に達したと言えるでしょう。金庫に眠るトゥールビヨンではなく、毎日身に着けるビジネスウォッチとしても通用するに至りました。
とはいえ、このモデルは限定50本と選ばれた人々のための時計であることに変わりはありません。
基本情報 | |
ムーブメント | Cal.978F |
サイズ | 直径40mm×厚み12.13mm |
価格/限定数 | $88,500(約962万円)/50本 |
パーペチュアルカレンダー
永久カレンダー機構を備えたパーペチュアルカレンダーは39mm径、10.44mm厚のケースに収められています。従来型のパーペチュアルカレンダームーブメントCal.861/1との大きな相違点はサブダイヤルの位置が180°変わったことです。そして、6時位置に配置されることになったムーンフェイズ機構は、サブダイヤル外周にインジケーターを設けることで南北両半球の月の満ち欠けを知ることができます。
39mmのケースサイズは腕に巻いた際の収まりが非常に良いですね。6時位置のムーンフェイズ&カレンダーは文字盤と同じ放射状のギョーシェ、月、日、曜日のサブダイヤルには伝統的なタペストリー状のギョーシェ彫りが施されています。芸が細かい!
868/1改良版ムーブメント868A/2はパワーリザーブが38時間から70時間に大幅拡大されました。パーペチュアルカレンダーが巻き上げ不足で止まってしまった際の面倒というのは、オーナーになったことがないので計り知れないのですが、きっと多大な労力を伴うことになるでしょうから、パワーリザーブは長いにこしたことはないでしょうね。
基本情報 | |
ムーブメント | Cal. 868A/2 |
サイズ | 直径39mm×厚み10.44mm |
価格/限定数 | $55,000(約598万円)/100本 |
ムーンフェイズ
6時位置のサブダイヤルにムーンフェイズ表示と外周にカレンダーは既存モデルのレイアウトを踏襲しています。とはいえ、ブルの放射状のギョーシェが引き立つ、異種独特なモデルに仕上がっています。
こちらは限定100本ということですが、ステンレスケースの定番モデルにスピンオフ(100万円台)してくれたら最高ですね。
基本情報 | |
ムーブメント | Cal. 925/2 |
サイズ | 直径39mm×厚み10.04mm |
価格/限定数 | $35,800(約389万円)/100本 |
まとめ
オーナー歴があり、個人的に思い入れの深いマスターウルトラスリムに新しい顔が加わり、ムーブメントにも着実な進化がもたらされたことに喜びを禁じえません。実験精神が旺盛である一方、まじめな時計づくりをするジャガールクルトは大好きなブランドです。
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