靴紐不要のBOAを搭載するランニングシューズ アシックス Dynamis2の進化

僕はランニングシューズをランニングだけではなく、オフの日の足にしています。僕は歩く速度が速い方で、ランニングシューズの方がしっくりくるからということがありますし、ランニングシューズの方がシルエットが美しいモデルが多いので、スニーカーよりも好むというところもあります。

ランニングシューズやスニーカーは色々履いてきたけれど、いつも不満だったのは靴紐(シューレース)を結ばないといけないところ。靴紐はベルルッティのお店で何度もトライしてようやく体得したベルルッテイ結びで靴紐を結ぶのですが、スニーカーの靴紐というのは「きし麺」のような扁平なものが多くて結びにくい上に、何度も結ぶと靴紐が捩れてしまうという欠点があるのです。

僕は靴紐はタイトに結ぶことを好むので、脱ぎ履きで時間が取られるのは本当に嫌でした。

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初代Dynamis 限定カラー

そんな僕が飛びついたのが2017年にasics(アシックス)から発売された初代Dynamis(ダイナミス)です。このダイナミスにはBOAというダイヤル式で靴紐を調整する機構が搭載され、靴紐を結ぶ必要がなくなったのです。

BOAはGary Hammerslag氏によって設立されたクロージャーシステムの会社です。2001年にBOAクロージャーを開発し、スノーボード用ブーツや山岳ブーツ用途としてパートナー会社に供給されてきました。

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パートナー企業一覧

スニーカーに利用されるようになったのはこの2、3年というところでしょうか。アシックスの他はNew Balanceのごく一部のモデルで採用されているのを確認しています。思うに、BOAがパテントをガッチリ握っていて他者が真似できないことと、パートナーシップのフィーが高くてスニーカーのような薄利多売型には馴染まないからではないでしょうか?なお、ランニング用途に限定すると、パートナー会社は13社とのこと。

ダイナミス一般的なスニーカーに比べ、やや高い(15,660円)のはBOAへのフィーが転嫁されているからでしょう。

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BOAのノブ(ダイヤル)

ダイナミスに搭載されるのはローカットシューズ用のBOA L6というローパワーなシステムです。このパーツは分解して交換まで可能なようですが、スニーカーの場合はその他のパーツが交換不可なため必要はなさそうです。

当初はあまりに細いシューレースのため切れてしまわないか心配だったのですが、1年ほどオフの日はダイナミスだけで通しても問題は全くありませんでした。

2018年に色違いのネイビーをアシックスオンラインのセールで入手した直後に発売されたのがDynamis2(ダイナミス2)でした。

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サポート範囲が拡がったDyna Panel

ダイナミス2が初代モデルと異なるのは、甲の外側にシューレースの交錯が配されている点です。これは革靴でいうモンクストラップと同じ構造です。この変更によってホールド感が部分的なものから全体的に広がったように思います。アーチの倒れこみを抑制する、中部内側に搭載した「DynaPanel(ダイナパネル)」のカバー面積もより広くなっていて、安定性にも貢献していると思われます。

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それから、踵部分の外装に硬い樹脂を入れたことで、踵のホールドも向上しています。そのことが関係しているかわかりませんが、初代モデルの絨毯の上を歩く感覚から、ダイナミス2では接地がやや固く、よく反発する感覚に変化しました。この辺りは好みですが、僕は後者の方が好きですね。

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Dynamisのカウンター(腰裏)の素材の耐久性は課題

欠点もしっかり継承されています。それがカウンター裏のナイロン素材。この素材はアタリを柔らかくするためかソフトな素材が使われているのですが、これが磨耗すると毛玉ができやすいのです。この部分の耐久性の向上を次のモデルでは期待したいところです。

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Dynamisシリーズ

欠点もありつつ、BOAによる靴の脱ぎ履きにおける生産性を格段に向上させてくれたDynamisシリーズは今後も愛用していくでしょう。ちなみに僕は足のサイズが25.5cmなのですが、Dynamisシリーズは26.0cmがちょうど良かったので、購入の際は試し履きは必須です。

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