K.Iwahashiが語るラグジュアリー論







iPodの「真の」発明者トニー・ファデルの腕時計コレクションとインタビュー

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iPodの「真の」発明者トニー・ファデルの腕時計コレクションとインタビュー
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'79年生まれ。1浪2留の追加モラトリアムを経て'05年に早稲田大学商学部卒業。 現在は金融セクターのIT部門にて(マジメに)勤務。 時計や車などのラグジュアリー、服飾、DTM、それらにまつわる書籍の記事が得意です。

HODINKEEからTony Fadell(トニー・ファデル)氏のインタビューをお届けします。

この記事を起こしたのは2018年9月13日。ちょうどアップルの新iPhone XS/XS MAX/XRが発表され、事前のリークとほぼ符合するに関わらず興奮状態です。

そんなオジさんの若い頃にはね、iPodというのがあってね…

iPodは携帯音楽プレイヤーにブレイクスルーを起こした製品ですが、若い人たちには「何それ?」かもしれませんね。この製品を開発した人もまた時計狂いなんですよ。それも重度の。

トニー・ファデル氏は2001年〜2008年にアップルでiPodの開発を担当。元々はFuseという携帯音楽プレイヤーを開発する会社を創業してアップルに買収されたことから、iPodの事実上の発明者と言っても過言ではありません。

初代、第二世代のiPhoneを見届けてアップルを退社したのちは、Nestという会社を設立して様々な開発に関係しているみたいです。彼自身はシリコンバレーから現在はパリに在住。

2015年のHODINKEEのインタビューで彼が披露したコレクションの数々は次のとおり。この中で、とりわけお気に入りなのが、PATEK PHILIPPE (パテックフィリップ)のNautilus(ノーチラス)Ref.5712で、Wikipediaの写真でもこの時計を身に着けていることが確認できます。

  • Ikepod(アイクポッド) ヘミポッド クロノグラフ
  • Panerai(パネライ) ルミノール 1950
  • Heuer(ホイヤー) モナコ 1133B
  • パテックフィリップ  アニュアルカレンダー ‘Advanced Research’ Ref.5250
  • パテックフィリップ ノーチラス Ref.5712
  • パテックフィリップ  グランドコンプリケーションRef.5208P
  • A.ランゲ&ゾーネ  Zeitwerk ‘Luminous’
  • Ressence Type 3

それから3年。彼のコレクションに加わったのは次の5本。これもほんの一部かもしれません…技術の卓越性が選択基準となってる気がしますね。特にロイヤルオークRD#2はパーペチュアルカレンダーを厚み僅か6.3mmのケースに収めているというモデルです。

  • Ressence Type 5
  • パテックフィリップ ノーチラス クロノグラフ Ref.5980
  • オーデマ・ピゲ ロイヤルオーク RD#2
  • オーデマ・ピゲ フロステッドゴールド ロイヤルオーク ダブルバランスホイール オープンワークド
  • パテックフィリップ Ref.2526

トニー・ファデルのすごいところは、時計オタクが高じて実際に時計の開発に参加していることです。それが彼がコレクションとして2本所有するベルギーのRessence(レッセンス)の「Type2 e-Crownコンセプト」というプロトタイプに結実しました。
Type2 e-Crown

彼はこの時計のe-Crown Technologyという機構を開発。これが何ともクレイジー。機械式ムーブメント(ETA2824)はそのままに、自己発電とモーターによって針(Ressence Typeシリーズには針はないので、正確にはディスク)を自動的に合わせるというものです。時刻はBlueTooth接続されたスマートフォンのアプリから取得して、1日に数度の補正を行うというもの。

機械式ムーブメントが止まれば、自動的にスリープ状態になりますが、巻き上げによって動き出した際には時刻を竜頭操作なしで調整できるというシステムです。

動力は独自の自動巻き機構(機械式ムーブとは別)を主に、光発電を副次的に利用します。文字盤と機械式ムーブメントの間にサンドイッチされる形でセットされます。

彼がこの機構を開発した経緯は、コレクションである機械式時計がウォッチワインダーに入れておかないといけないことに不便を感じたからだそうです。すごい理由だ…

Ressenceは元々リューズを持たず、裏蓋側から爪を起こして時刻調整するのですが、その操作性の悪さには定評があります。したがって、両者の思惑が一致した開発となったようです。この技術がライセンスされたら凄いことになりそうですね。

そんな彼のマインドセットが垣間見える発言を聞くことができました。

企業も人も産業も瀕死の重傷を負わない限り変わらない。時計産業にとって、クォーツ、スマートウォッチがそれだ。

一方で、最近感銘を受けた書籍は何と谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」とのこと。1時間のインタビューの7割を超高速で喋り倒すトニー・ファデルも、心のどこかに安息を求めているのかも。

Apple Watchについては慎重に語っているトニー・ファデルのインタビュー全編はこちら↓から。

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'79年生まれ。1浪2留の追加モラトリアムを経て'05年に早稲田大学商学部卒業。 現在は金融セクターのIT部門にて(マジメに)勤務。 時計や車などのラグジュアリー、服飾、DTM、それらにまつわる書籍の記事が得意です。
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