フレデリック・コンスタントから限定モデル「QPトゥールビヨン 」マニュファクチュールが発表!
HODINKEEから新作情報が届きました。
ピーター&アレッタ・スタース夫妻によって1988年にジュネーブ南部のプラン=レ=ズゥアト (Plan-les-Ouates)に創業されたFrédérique Constant(フレデリック・コンスタント)は2018年に30周年を迎えます。
2016年にはシチズンによる買収劇があり、時計業界を大いに沸かせましたが、シチズンは比較的自由にブランド運営を任せる方針らしく、フレデリック・コンスタントらしさは失われていません。
初の自社製ムーブメントの開発を始めたのが2004年ですが、以降27ものインハウスムーブメントを開発してきたマニュファクチュールとしての顔もあります。
代表的な作品は「ハートビート」と呼ばれる文字盤に小窓を開けてテンプ運動を見せる手法です。
その記念すべき年にリリースしたのは、何とトーゥールビヨン機構を搭載したパーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)「QPトゥールビヨン 」です。しかも、他ブランドの数分の1の価格で入手することが可能です。
トゥールビヨン 自体は初めての仕事ではなく、2008年に初出しています。2016年にはパーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)も開発しました。記念すべき周年モデルにはこの2つの複雑機構を「両乗せ」したところに特徴があります。
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文字盤は2種類あり、ギョーシェが施されたシルバー文字盤はステンレススチールとローズゴールドメッキケースに、スケルトン文字盤はステンレススチールと18Kローズゴールドに収められます。僕はスケルトンの文字盤が、フレデリック・コンスタントらしくて良いなと思いますし、上品さを保った絶妙なバランスを感じますね。
トゥールビヨン 機構は4振動で作動し、キャリッジの扇型のパーツには製造番号が刻まれます。駆動時間は38時間と短いですが、これだけの機能をてんこ盛りにしていますので、香箱の大型化は避けたのでしょう。仕上げはブラックポリッシュではありませんが、ペラルージュやコート・ド・ジュネーブの美しいストライプがみとめられます。
困難があっても進まなければならない。CEOとして簡単に「できない」は選択肢にない。
ピーター・スタースは過去15年を振り返り、ローラーコースターのような、キャッシュフローとの闘いだったと述懐しているとおり、シチズンによる資本がなければ、早晩資金難に陥っても不思議ではなかったと思います。
「QPトゥールビヨン 」は同社の血と汗と涙の結晶ですが、この素晴らしい時計はステンレススチールならば225万円で手に入れることができます。日本のシチズンの傘下企業ということで、このメーカーの贔屓筋も多いとみられる日本市場。結構な数が日本で売れると信じています。
基本情報 | |
メーカー | Frédérique Constant |
モデル/型番 | QP Tourbillon Manufacture/FC-975MC4H |
縦×横×厚さ | 直径42mm 厚みは調査中 |
ケース素材 | ステンレススチール/ゴールドメッキステンレス/18Kローズゴールド |
防水性能 | 5気圧 |
ブレスレット | アリゲーターストラップ |
価格、生産数 | 225.3万円/259.2万円/372万円 各88本限定 |
ムーブメント情報 | |
キャリバーNo. | FC-975 |
巻上方式 | 自動巻 |
振動数 | 21,600 |
石数 | 33 |
調速機構 | トゥールビヨン |
パワーリザーブ | 38時間 |
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