ブルガリ 『オクト フィニッシモ』スケルトン パワーリザーブ

HODINKEEの記事からBVLGARI (ブルガリ)OCTO FINISSIMO(オクト・フィニッシモ ) SKELTON POWER RESERVE(スケルトン パワーリザーブ)を紹介します。

超薄型時計の頂点の名を欲しいがままにしているブルガリ オクト・フィニッシモ シリーズ。3針のシンプルなモデルから複雑機構であるトゥールビヨン 、ミニッツ・リピーターまでブルガリは時計メーカーとしても確固たる地位を築きあげました。

特に2012年にローンチされたオクトシリーズは現代のブルガリらしさを体現していると思います。このオクトシリーズはAP社のロイヤルオークやパテックフィリップのノーチラスをデザインした故ジェラルド・ジェンタ氏のDNAが感じられる『歴史の重さ』を備えている点で、ブルガリにとっても価値の高い存在なのです(ブルガリはジェラルド・ジェンタを買収後、統合)。

このシリーズが高みを目指すきっかけとなったのが、2014年に発表した薄型キャリバー BVL128。薄さ2.35mmのそのムーブメントは世界最薄ではないものの、65時間ものパワーリザーブを28,800振動で刻む超高性能なムーブメントです。

そのBVL128をスケルトン化した上、ムーブメント裏側にあったパワーリザーブ計を文字盤9〜10時に配列させたのがキャリバーBVL128SKです。
BVLGARI-Cal.BVL128SK
元々のBVL128も非常に審美性の優れたムーブメントですが、BVL128SKの地板が蜘蛛の巣状に中抜きされているのは妖艶で良いですね。文字盤側はブルーの針にスモールセコンド、パワーリザーブの外周も全てブルー。『BVLGARI』の書体や目盛りは白色で書かれていて、視認性はやや落ちるものの、裏面ほどは複雑ではないことがわかります。

ケースはチタン製で、面を組み合わせた立体的な造形はまさにイタリアの美的感覚。そこにはパネライ的なヤリ過ぎ感は息を潜め、英国や北方ヨーロッパへの羨望を感じさせます。

HODINKEEのJack Forster氏によると、この時計の素晴らしい点は、着用性の快適さに加え、繊細な取り扱いを必要としない特異な薄型時計であるということです。薄型時計はまず磁力に弱いというところに始まり、あらゆる点で繊細に取り扱わないと壊れてしまうという儚さがありますが、この時計は少なくとも、オーナーにそのような不安を与えないという点でラグジュアリースポーツの系譜にある時計だということが言えそうです。BVLGARI-octo-finissimo-skelton-power-reserve-on-wrist

僕が一点だけ不満を挙げるとすれば、ブルーの美しいクロコダイル革ベルトを固定するための謎の樹脂製と思しきスペーサーが配されている点です。これは見えない部分とはいえ、ちょっといただけないです。オクト・フィニッシモ シリーズにはこのスペーサーパーツが漏れなく付いてきてしまうので、劣化や紛失には気をつかうかもしれません。

このブルーのオクト・フィニッシモ  スケルトン パワーリザーブは22,500ドルと決して手の届きやすい価格ではありませんが、日本の二次流通市場では調整が行われているようで、先行するブラックのダイアルカラーであれば比較的手の届きやすいかもしれません。

オクト・フィニッシモ はもっと評価されて然るべきと思います。僕もウィッシュリストの高順位にリスティングしています。

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