10年目の進化!ハリー・ウィンストン イストワール・ドゥ・トゥールビヨン10
どちらかというと、宝飾、とりわけダイヤモンドとブティックにスーツ姿のドアマンがいることで有名なハリー・ウィンストン(Harry Winston)。実はオメガなどを擁するスウォッチグループの一角を担う時計メーカーでもあることをご存知でしょうか?
そのハリー・ウィンストンにあって、頂点に輝くのがHistoire de Tourbillon(イストワール・ドゥ・トゥールビヨン)です。その名の通りトゥールビヨン機構の歴史を着実に刻んできた同シリーズも2009年の初出から記念すべき10年目を迎えました。
前作までしばらく続いたラウンドケースから横幅の広いレクタングルケースを久々(イストワール・ドゥ・トゥールビヨン3以来)に採用しました。
四隅には36秒周期で高速回転するトゥールビヨンが4基搭載されています。これらのトゥールビヨンは左右ペアで振動を平準化した上、上下を平準化することで調速を行う仕組みです。姿勢差を克服するために発明された各トゥールビヨンの振動誤差を平均化して精度を追求するというマッドサイエンスぶり。
技術的な支えはクアドルプル・トゥールビヨンの実績を持つGreubel Forsey(グルーベル・フォルセイ)によるものでしょうか。文字盤のアラビア数字のインデックスもどことなく似ているような気がします。
愛すべき点はこの時計が秒針を持たない2針時計であることです。あくまでクラシックな時計であるという宣言ですね。とはいえ、この時計をクラシックと呼ぶにはあまりにも巨大に過ぎる感があります。とりわけその厚みは17.6㎜で、厚みの3分の1はサファイアクリスタル風防の厚みなのです。
通常1分間に1周するトゥールビヨン機構を36秒周期、それも4基搭載しているとあって、エネルギー消費量の激しい手巻キャリバーHW4702は香箱を2つ持ち、パワーリザーブは55時間を確保しています。10時位置にはパワーリザーブ計を搭載しています。
プラチナの輝きをより一層増したウィンストニウム(Winstonium)ケースは限定1本。トゥールビヨンキャリッジを支えるブリッジと文字盤の外周を形成する金属は鮮やかなブルーです。
個人的にはローズゴールドケースがしっくりくる印象ですね。
ハリー・ウィンストン イストワール・ドゥ・トゥールビヨン10は2019年中のデリバリー開始。プラチナ/ローズゴールドは各10本、ウィンストニムケースは1本の限定販売です。
基本情報 | |
メーカー | Harry Winston |
モデル/型番 | Histoire de Tourbillon 10 |
横×縦×厚み | 53.30㎜ × 39.10㎜ × 17.60㎜ |
ケース素材 | プラチナ/ローズゴールド/Winstonium(プラチナ) |
防水性能 | 30m |
価格/発売時期 | 7,625万円〜8,387万円/2019年7月 限定本数10本(各素材)、Winstoniumは1本 |
ムーブメント情報 | |
キャリバーNo. | Cal.HW4702 |
巻上方式 | 手巻 |
振動数 | 21,600 |
調速機構 | トゥールビヨン4基(36秒周回)/フィリップス外端曲線ヒゲゼンマイ |
パワーリザーブ | 55時間 |
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