節操なきガッチャマンか、それとも完璧なるラグスポか?Bell&Ross BR05発表w
スクウェアケースにラウンド型の文字盤の、いわゆる航空計器のようなデザイン。これがBell&Rossに抱く一般的なイメージではないでしょうか?
ところが、その硬派なBell&Rossが2019年に発表した新作は意外にもラグジュアリースポーツウォッチです。それがBR-05シリーズとしてリリースされます。
ラグジュアリースポーツとは1970年代にジェラルド・ジェンタ氏がオーデマ・ピゲ ロイヤルオーク(Royal Oak)で具現化したデザインの系譜。パテック・フィリップ ノーチラス(Nautilus)も後発ですが、この系譜に含まれるのです。
全体的なシルエットはRoyal Oak、スクウェアケースはカルティエ サントス、リューズガードはカルティエ カリブル ドゥ カルティエ、ブレスレットはパテック・フィリップ ノーチラス、そして文字盤はパネライからの良いところを持ってきた印象です。まさにガッチャマン…
ケースサイズは40㎜×40㎜で、厚みは11㎜と、ラグスポを意識した薄さです。
ラバーストラップをつけた様子はゼニス デファイ・クラシックのようで、もはや笑うしかないですね。
スチールブレスレットのセンターのコマがポリッシュされているのはノーチラスっぽいぞ。
下手に自社製フリースプラングムーブメントを使うのではなく、ETAジェネリックのSW-300を使うあたりは好感が持てます。どこでもメンテナンスできるというのは強みですからね。
スケルトン仕様も500本限定で販売されます。こちらはアワーマーカーが全てバトン型になっています。
Bell&Rossの本気度が窺えるのは、ゴールド仕様が展開されているというところ。
いやはや、Bell&Rossのマーケット感覚には驚かされます。オーデマ・ピゲやパテック・フィリップが意図的にスチールモデルのラグスポの生産本数を抑えるなら、俺たちがマーケットを奪うよという挑戦的態度が垣間見えますもんね。
売れ筋はブラック文字盤でしょうか。この文字盤カラーにのみミニッツトラックが描かれています。こちらのステンレスブレスモデルは55万円(税別)、ラバーストラップモデルは49万円(同)というプライスタグです。
BR05の登場はラグジュアリースポーツウォッチがダイバーズウォッチと並ぶひとつのデザイン文法が確立された象徴的なモデルとも捉えることができるわけで、今後多くの時計メーカーが追従しそうな予感です。
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