K.Iwahashiが語るラグジュアリー論







セラミックを多用するオメガ シーマスタープロフェッショナル300M マスタークロノメーター

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'79年生まれ。1浪2留の流浪期を経て'05年に早稲田大学商学部卒業。 現在は金融業界で会社員として勤務。英文翻訳が得意。 ラグジュアリー全般に関する考察と海外発の腕時計情報をいち早くお届けします。

価格に見合う以上の価値を提供してくれると僕が考える腕時計は2018年にメジャーアップデートされたオメガ シーマスタープロフェッショナル300Mです。

2011年にセラミック製のベゼルがロレックス サブマリーナにキャッチアップする形で搭載されて以降は目立ったアップデートがなく、このまま消えるのではと思っていましたが、セラミック(ZrO2)にウェーブを刻んだ文字盤に耐磁性能15,000ガウスを誇るマスタークロノメーター規格のムーブメントCal.8800を搭載して刷新されたことから、オメガが未だにこの時計にテコ入れしようとは思いがけず驚きました。

1993年から続くデザインの系譜は、なぜ生き残ったか?

シーマスタープロフェッショナルのデザインは1993年の登場から基本的な路線は。変わっていません。1957年に登場したシーマスター300が永らく生産停止となり、2010年代に復活したことから、シーマスタープロフェッショナルの役割は終わったと僕は考えていました。

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その答えは、回転ベゼルの形状にあると僕は考えています。多くのダイバーズウォッチは回転ベゼルを備えており、回転のグリップを向上させるためにギザギザが刻まれています。このギザギザは純然たるダイバーズウォッチとして使用する際には問題ないのですが、スーツを着用する際に着けるとシャツの袖に著しいダメージを与えてしまうのです、
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しかし、オメガの回転ベゼルのエッジは摩擦抵抗を生むような形状ではなく、多面カットを施すことでグリップ力を確保する設計です。当然のことながら、スーツに合わせても、上述のようにシャツの寿命を縮めてしまうことはありません。
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スーツに合わせても無理のないデザイン。それがシーマスタープロフェエッショナル300Mが長らく時計市場を生き延びた理由だと思うのです。ベゼルプレートはもちろんセラミック製。傷に強いのはもちろん、文字盤と同素材という統一感も良いですね。

では、純然たるダイバーズウォッチとしてはどうか?

ダイバーズウォッチとしてのレビューはHODINKEEの記事で詳細に語られていますが、艶のあるセラミック製文字盤にスケルトンの針は、視認性という点では他のダイバーズに劣ってしまうようですね。
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加えて、締め忘れ時の浸水防止を強化したヘリウムエスケエープメントヴァルブの有効性も、ロレックス・ディープシーのように自動化された方が良いとしています。どちらかというと、意匠に近い存在なのでしょうね。

ムーブメント

キャリバー8800は8500の進化版ですが、最も大きな相違点はデイト表示が3時から6時位置に移動したことです。ツインバレルの恩恵によりパワーリザーブは55時間と十分実用的です。個人的には慣れ親しんだ3時位置の方が好ましいのですが、左右対称性がデザイン上トレンドなのでしょうか?
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総括

ケースサイズが 42mmなので、もう少し小さければという思いがありますが、この時計は買いだと思います。これだけのブラッシュアップが図られていながら、定価55万円ほど。ほぼ同じ性能のロレックス サブマリーナの実勢価格がこの2倍超であることを考えると、かなりのバリュー感があります。

スチールブレスレットもプシュピン式からネジ留め式になるなど高級感が増していますが、バックルがあまりに大型化していて実用性はやや落ちます。デザインの古さも否ません。僕がオススメするのはラバーベルト版です。交換ベルトに純正のNATOストラップを組み合わせるのが素敵だと思います。


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