セラミックベゼルにブロンズケースが渋いパネライ サブマーシブル “BRONZO” PAM00968
ジュネーブサロンでそのトレンドが決定的となったブロンズ製ケースの時計。
ブロンズは銅と錫(スズ)からなる合金を指します。このブロンズを使ったケースを早くから採用したのがPANERAI(パネライ)で、2010年にルミノール・サブマーシブル 1950 3DAYS “BRONZO(ブロンゾ)”がつとに知られています。
酸素に接すると緑色の錆が発生するブロンズの、意外と知られていない特性は海水に対する耐腐食性です。これはステンレススチールを上回ります。ダイバーズウォッチにブロンズを採用することは非常に理に適っているわけなのです。
そして、今回紹介するサブマーシブル “BRONZO” PAM00968はブロンズの外装をより洗練させたデザインをともなって発表されました。
まず、注目すべきはマットなブラウンのベゼル。これはセラミック製でブロンズの色と非常にマッチしています。さらに文字盤もグレーに近いブラウンと統一感を持たせています。この辺りの配色のバランスの良さはイタリアンの感覚ですね。日本人デザイナーにはちょっと難しいです。
ストラップはブラウンのカーフで、実にワイルドな印象です。ワイルドさを一層引き立たせるのは47mmのケースサイズにブラッシュ加工でより存在感を増したレバー付きリューズガードです。
パネライはミニッツトラックがないので、時刻合わせがしづらいのが難点ですが、それこそワイルドさの致すところですね。ただ、サブマーシブルの場合、ベゼルの15分計測で分単位の調整が可能となっています。
トランスパレントバックから覗くのは自社製の自動巻ムーブメントCal. P.9010です。ツインバレル(二重香箱)の搭載によって72時間のパワーリザーブを誇るこのムーブメントはフリースプラングによる調速する実に現代的なメカです。サファイアクリスタルを支えるのは耐アレルギー性に優れるチタン製です。その他には腐食しにくい特性を活かすためとも思われますが、サブマーシブル”BRONZO”の総重量は161g。チタンを採用した理由の一つにはその軽さを考慮したのかもしれません。
パネライ サブマーシブル “BRONZO” PAM00968は予価EUR 16,000 (約202万円)と強気な価格設定。しかし、ブロンズの経年変化がもたらす「時計を育てる」感覚はきっと特別なものになるに違いありませんね。
基本情報 | |
メーカー | PANERAI |
モデル/型番 | JPANERAI SUBMERSIBLE BRONZO / PAM00968 |
外径 | 47mm |
ケース素材 | ブロンズ ベゼルはセラミック、ケースバック(裏蓋)はチタン |
防水性能 | 300m |
価格/発売時期 | EUR 16,000 (約202万円) |
ムーブメント情報 | |
キャリバーNo. | Cal P. 9010 |
巻上方式 | 自動巻 |
振動数 | 28,800 |
調速機構 | フリースプラング |
パワーリザーブ | 72時間 |
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